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在宅輸血

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在宅赤血球輸血について
通院が難しい方にも、必要な赤血球輸血を自宅で受けられる体制を整えています。
こまくさ在宅クリニックでは、通院が困難な患者さんに対して、在宅での赤血球輸血を実施できる体制を整えています。
現在、当院で対応している在宅輸血は赤血球輸血のみです。現時点では、血小板輸血、新鮮凍結血漿には対応していません。
実施可否は個別に判断します
在宅輸血は、すべての患者さんに実施できる治療ではありません。輸血の医学的適応、全身状態、輸血副反応のリスク、在宅での観察体制、急変時対応の方針などを総合的に確認したうえで、実施の可否を判断します。
SYSTEM
当院の在宅輸血体制
血液搬送装置 ATR705-RC05を導入しています
当院では、日本赤十字社から供給される輸血用血液製剤を院内で適切に受け取り、保管し、必要な患者さんのご自宅まで品質を保ったまま搬送できるよう、血液搬送装置 ATR705-RC05を導入しています。
赤血球製剤は、適切な温度管理が不可欠な特定生物由来製品です。当院では、血液搬送装置を用いて温度管理に配慮しながら患者さんのご自宅へ搬送し、在宅での赤血球輸血を実施します。
血液搬送装置 ATR705-RC05

血液搬送装置 ATR705-RC05

温度管理を徹底して輸血製剤を搬送します

温度管理を徹底して輸血製剤を搬送します

日本赤十字社から搬入
輸血に使用する赤血球製剤は、日本赤十字社から供給される輸血用血液製剤を使用します。
院内で保管・管理
搬入された赤血球製剤は、使用まで適切な温度管理のもとで保管します。
患者さん宅へ搬送
血液搬送装置を使用し、品質管理に配慮しながら患者さんのご自宅へ搬送します。
FLOW
在宅赤血球輸血の流れ
1
適応の確認
貧血の程度、症状、全身状態、通院困難性、輸血によって期待される効果を確認します。
2
輸血前検査・同意確認
血液型確認、交差適合試験、感染症検査などを実施し、ご本人・ご家族へ輸血の説明したうえで同意を確認します。
3
血液製剤の受け取り・保管
日本赤十字社から供給される赤血球製剤を受け取り、使用まで院内で適切に管理します。
4
血液搬送装置で患者さん宅へ搬送
血液搬送装置 ATR705-RC05を用いて、温度管理に配慮しながら患者さんのご自宅へ搬送します。
5
ご自宅で輸血を実施
輸血前確認を行い、体温、血圧、脈拍、酸素飽和度、自覚症状などを確認しながら輸血を実施します。
6
輸血後の観察と記録
輸血後も副反応の有無を確認し、実施内容、製剤情報、観察内容などを記録します。
INDICATION
対象となる方
以下のような患者さんで、在宅赤血球輸血を検討します
✓ がん、血液疾患、慢性疾患などにより貧血があり、赤血球輸血が医学的に必要と判断される方
✓ 通院や外来での輸血が体力的に困難な方
✓ 在宅療養・在宅緩和ケアを受けている方
✓ 輸血によって倦怠感、息切れ、動悸、ふらつきなどの症状改善が期待される方
✓ ご本人・ご家族が在宅での輸血について理解し、同意されている方
✓ 在宅での観察体制や緊急連絡体制が確認できる方
EXPECTED BENEFIT
赤血球輸血で期待されること
症状緩和
貧血に伴う息切れ、動悸、強い倦怠感、ふらつきなどの軽減が期待される場合があります。
生活の質
在宅療養中の体力低下や移動負担を減らし、住み慣れた環境で治療を受けられる可能性があります。
限界
輸血は原因疾患そのものを治す治療ではありません。効果の程度や持続期間には個人差があります。
RISK
在宅輸血のリスクと限界
輸血には一定のリスクがあります
輸血は有効な治療である一方、一定のリスクを伴います。輸血実施前には、期待される効果だけでなく、リスクや限界についても確認します。
! 発熱、悪寒、蕁麻疹、発疹などの輸血副反応
! アレルギー反応、アナフィラキシー
! 呼吸困難、循環負荷、心不全の悪化
! 溶血性輸血反応
! 感染症伝播リスク
! 輸血関連急性肺障害:TRALI
! 輸血関連循環過負荷:TACO
! 輸血効果が乏しい、または短期間しか持続しない可能性
献血血液に対して安全対策は講じられていますが、人の血液を原料としているため、感染症伝播等のリスクを完全に排除することはできません。
CRITERIA
当院での実施基準
当院では、医学的必要性があり、在宅で安全に実施可能と判断される場合に限り、在宅赤血球輸血を実施します。
実施を検討する条件
✓ 赤血球輸血の医学的適応がある
✓ これまで病院で輸血していた
✓ 通院または外来輸血が困難である
✓ 在宅での輸血により症状改善または生活の質の維持が期待できる
✓ 輸血前検査、血液型確認、交差適合試験など、必要な確認が実施できる
✓ ご本人またはご家族から同意が得られている
✓ 輸血中および輸血後の観察体制が確保できる
✓ 急変時の対応方針が事前に確認されている
実施が難しい場合
! 輸血歴がない(病院で輸血したことがない)
! 重篤な輸血副反応の既往がある
! 重度の心不全、呼吸不全などがあり、輸血中の急変リスクが高い
! 急速輸血や大量輸血が必要である
! 出血が持続しており、緊急対応が必要である
! 血圧低下、意識障害、強い呼吸困難など、病院管理が必要な状態である
! 在宅での観察・緊急連絡体制が確保できない
! 患者さんまたはご家族の同意が得られない
CONSULTATION
ご相談について
在宅輸血は、単に「自宅で輸血を行う」だけではなく、血液製剤の受け取り、保管、搬送、患者確認、輸血中の観察、副反応対応、記録管理まで含めた医療体制が必要です。
当院では、在宅医療・在宅緩和ケアの一環として、患者さんの病状、生活環境、ご家族の介護状況、輸血によって期待できる効果とリスクを総合的に判断し、在宅赤血球輸血の可否を検討します。
貧血による強い倦怠感、息切れ、ふらつきなどがあり、通院での輸血が難しい場合はご相談ください。
REFERENCES
参考情報
・日本赤十字社「赤血球液-LR『日赤』」添付文書・製剤情報。赤血球製剤の保存条件、副作用、感染症リスク等に関する情報。
・日本輸血・細胞治療学会「輸血療法実践ガイド」。輸血療法の実施、適応、安全管理に関する指針。
・血液搬送装置 ATR700-RC05/ATR705-RC05 製品情報。庫内温度管理、温度記録、アラーム機能等に関する情報。
※本ページは、在宅赤血球輸血に関する当院の体制を説明するものです。実際の適応や実施可否は、患者さんの病状、検査結果、輸血歴、副反応歴、在宅環境、緊急時対応方針などを確認したうえで個別に判断します。

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